ヘルス&メンタル
2023年10月13日

【夜中に足がつる】原因と対処法。病気の前兆って本当?[医師監修] (2/3)

血管の病気

動脈硬化(閉塞性動脈硬化症)などの血管の病気が原因で、夜中に足がつることがあります。

血管の病気により、足の動脈が詰まる・細くなるなどが起こると、末梢血管に循環障害が起こり、足がつることがあります。また、足の血管の病気である下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)により、老廃物の多い血液が足の静脈に溜まることも原因として挙げられます。

夜中に足がつる以外の症状

  • 手足の冷えやしびれ
  • 安静にしていても患部に痛みが生じる
  • 小さな傷などをきっかけに、皮膚が壊死する
  • 間欠性跛行(かんけつせいはこう)
    →長時間歩くと、ふくらはぎなどが痛くなり歩けなくなるが、休むと痛みが無くなり再び歩けるようになる。血管の閉塞が悪化すると、次第に歩ける距離が短くなる

うつ病、自律神経失調症

うつ病や自律神経失調症などの精神的な病気は、交感神経の過度な緊張を引き起こします。その結果、筋肉がけいれんを起こしやすくなり、足がつることがあります。

夜中に足がつる以外の症状

  • 気分が落ち込む日が続く
  • 何に対しても悲観的で、興味を持てなくなる
  • 集中できなくなり、ミスが増える
  • イライラしやすくなる
  • 食欲が低下する(または急に食欲が増える)
  • 体重が減る(または増える)
  • 睡眠障害
  • 動悸がする など

必ずしも「夜中に足がつる=病気」というわけではありませんが、足がつる以外の症状で思い当たるところがあれば、医師に相談しましょう。

夜中に足がつる「対処法」

  1. つま先を上方向に向けて、かかとを90度にする
  2. 膝の裏を床につけるイメージで、力を抜きながらゆっくり足を伸ばす
  3. 痛みが緩和するまで続ける

足がつっている時は、筋肉が過剰に収縮しています。筋肉の収縮を和らげるために、力を抜きながらゆっくりと足を伸ばしましょう。痛みの緩和が期待できます。

\痛くて伸ばせない時も、伸ばした方がいい?/

痛みが強く、足を伸ばすのがつらい時もあるでしょう。足を伸ばせないほど痛む時は、無理せず、できる範囲で足を伸ばしましょう。

足がつるのは、病気の前兆って本当?

「足がつる」という現象は、誰にでも起こりうる現象です。そのため、「足がつる=病気の前兆である」とは断言できません

しかし、以下の場合、何らかの病気が潜んでいる可能性があります。

  • 予防法を実践しても、何度も足をつる
  • 足がつる以外で、いつもと様子が違う

上記に当てはまる場合は、念のため病院で診てもらいましょう。

糖尿病の人は、夜中に足がつるって本当?

糖尿病の人は、足がつりやすいと言われています。しかし、明確な理由は分かっていません。

考えられる原因としては、以下のことが挙げられます。

  • 高血糖による、体内の電解質バランスの乱れ
  • 末梢神経の過剰な興奮
  • 血糖値の上昇に伴う、多尿による脱水状態
  • 体内が酸性に傾くことによる、乳酸の蓄積

コーヒーを飲むと、足がつるって本当?

コーヒー

コーヒーを飲み過ぎると、足がつる可能性は考えられます。

コーヒーに含まれている「カフェイン」には利尿作用があります。そのため、コーヒーを飲み過ぎると、排尿の回数が増えて、体内の水分量不足を招き、足がつることにつながります。

カフェインは、摂取後4~7時間で体内に作用します。そのため、寝る前にコーヒーを飲むと、就寝中に脱水になり、夜中から明け方に足がつることがあります。

布団の中で伸びをすると足がつる…なぜ?

1 2 3