インタビュー
2017年10月30日

NGT48・加藤美南「バトントワリングは自分を追い込める場所。その存在があってうれしくて頑張れた」(前編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#5 (3/3)

 もっと長いです。5時間以上とか。後半の方は、もうみんなヘトヘトで涙を流す余裕もなくなるんです(笑)。

——疲れるほど、失敗する確率も上がりそうです。

 先生は「疲れと緊張をどうやって乗り越えるか」を試してたんだと思うんですよね、きっと。最高のパフォーマンスをするための練習を長時間かけて学んでいたんです。

——ちなみに、失敗したときはチームメート同士でアドバイスするんでしょうか?

 失敗したら、まず自分でどこが悪かったのか全部言うんです。「これこれこういう理由で、こうやって落としちゃいました」って。そこで先生がアドバイスをくれるので、「もう一回お願いします!」と言って練習を再開するんです。

——どんなミスが起こりやすいんですか?

 バトンって回転が早いとキャッチしやすいんですけど、疲れてくると手首のスナップが効かなくなってゆるくなっちゃうんですよ。そうすると、落としやすくなるんです。それにひとりだけ回転がゆるいと周りとの調和が取れなくなってくるので、それもダメ出しの対象になりますね。そういえば、みんなができなすぎて、先生が体育館から出ていっちゃうこともありましたね。「こんなに落とすんだったら、もう全国大会は辞退します」って言われたときはさすがに焦りました。そのときは、ひたすら練習して「できたので見てください」って言いに行って。

——その泣きの一回はプレッシャーがかかりますね。

 半端じゃないくらい手汗が出ました(笑)。バトンが滑って落ちちゃうんじゃないかと思いましたけど、なんとか全員落とさずに成功しました。

——それだけの経験をしていると、コンサートでプレッシャーを感じないのでは?

 あったかな……? あ、NGT48初の単独コンサートでは緊張しましたね。ひとりでバトンを披露したときに、床に寝転がってバトンを回したタイミングで衣装の一部が取れちゃって。

——どう対処したんですか?

 衣装を手で抑えてたらバトンを回せないから、途中でやめるか迷ったんですけど、なんとか片手でバトンを回して側宙も決めました。

——見てる人にとっては一瞬でも、頭では色々考えたんですね。

 めっちゃ考えました! ファンの方からは、「衣装がとれちゃったのに、片手で回してて感動した」って言ってもらえてよかったんですけど、せっかくの舞台だったので100%の状態を見せたかったですね。

▼後編はこちら

NGT48・加藤美南「緊張をプラスに変える力もバトントワリングのおかげで身についた」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#5 | 趣味×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
加藤美南(かとう・みなみ)/NGT48 チームNⅢ
1999年1月15日生まれ、新潟県出身。2015年7月にNGT48第1期生オーディション最終審査に合格。同年8月のお披露目イベントではセンターポジションを務めたほか、AKB48シングルの選抜入りをするなど、中心メンバーとして活躍している。AKB48選抜総選挙ではNGT48生え抜きメンバーでは唯一、2年連続で80位内にランクインを果たす。特技はバトントワリングとアクロバットパフォーマンス。バトントワリングでは全国大会の出場経験を持ち、ステージ上で側宙を披露することもある。
★NGT48 2ndシングル(タイトル未定) 12月6日(水)リリース
【NGT48公式サイト】
http://ngt48.jp/
【アリオラジャパン公式サイト内NGT48ページ】
http://www.sonymusic.co.jp/artist/ngt48/

<Text:森祐介/Photo:時永大吾>

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