2023年7月10日

熱中症対策に「下半身の筋トレ」と「プロテイン」が効果的である理由 (2/2)

「貯水タンク機能とポンプ機能の双方の役目を果たしてくれる筋肉は、なんといっても下半身の大きな筋肉です」(増富先生)

2本足歩行のヒトは必然的に、下半身に血液が停留しやすいという宿命を持っています。暑さによって迷走神経が働き過ぎるような状況になると、血管内の水分はますます体内を効率的に循環できなくなってしまうのだそうです。

「下半身から心臓に血液を戻してやるポンプ機能をしっかりと準備しておくことが、熱中症の予防対策としても非常に効果的です。下腿三頭筋(ふくらはぎ)や大腿四頭筋、大臀筋などは重要な筋肉ですね。貯水タンク機能だけを目指すなら上半身の大きな筋肉を鍛えることにも、もちろん意味はあります」(増富先生)

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「筋肉は1日にしてならず。正しく、徐々に鍛えてやるしかありません」(増富先生)

医師として、また、筋トレに励む筋トレ民としての増富先生よりのメッセージでした!

[監修者プロフィール]
増富健吉(ますとみ・けんきち)
国立がん研究センター研究所 がん幹細胞研究分野分野長。1995年、金沢大学医学部卒業。2000年医学博士。2001-2007年ハーバード大学医学部Dana-Farber癌研究所。2007年より現職。日本内科学会総合内科専門医、がん治療認定医、日本医師会認定産業医。専門は分子腫瘍学、RNA生物学、内科学。がん細胞の増殖とコロナウイルスを含むRNAウイルスの増殖に共通の仕組みがあることを突き止めており、どちらにも効く治療薬開発が可能かもしれないと考えている。趣味は筋トレ。

※本記事は「医師監修:筋トレ民は熱中症に強い?熱中症のメカニズムと筋トレが熱中症予防に効果的なワケとは」を再編集したものです。

<Edit:編集部/Text:京澤洋子(アート・サプライ)>

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