2023年9月1日

「卵」はなぜ完全栄養食と呼ばれるのか。ゆで卵のタンパク質は筋トレ民の味方! (2/2)

ゆで卵ひとつとっても半熟、固ゆでがあり、調理の種類も目玉焼きや卵焼き、卵がけごはん、おでんなどさまざまです。

「筋トレでバルクアップを目指すには、『血中のアミノ酸濃度をいかに保つか』が重要となります。そのためには、1日3回の食事で毎食20~30gのたんぱく質を摂取することです。トレーニングを定期的に行っている場合や、3回の食事だけで必要なたんぱく質量に満たない場合は、食事と食事の間に間食(補食)としてたんぱく質を摂取していくことが大切です」(深野さん)

どのタイミングで食べても問題はないようですね。とくにたんぱく質が不足しやすい朝食や昼食に、また間食(補食)として摂取するといいといいようです。

「食べ方は、自分が食べやすい方法でOKですし、加熱すると消化・吸収率がさらによくなります。体脂肪の増加が気になる方や体脂肪を増やさず筋量を増やしたい、体脂肪を減らしたいという方は、調理時に油を使わないゆで卵や、テフロン加工のフライパンを使うなど、できるだけ油を控えた調理方法を選んでください」(深野さん)

卵のたんぱく質は、調理による損失は少量ながら食べる量が多かったり、油で調理したりすると消化・吸収時間は長くなります。

卵は1日何個まで?

また、何個も食べるとコレステロールの過剰摂取が心配になります。しかし、現在では常識の範囲内であれば血中コレステロール濃度を上昇させないと考えられています。

健康な人の目安は、「1日2個程度」食べてもコレステロール濃度に影響しないそうです。ただし、血中コレステロール濃度の上昇有無は、個人差があるので、ほどほどにしましょう。

組み合わせて食べるといいオススメ食材

完全栄養食とはいえ、卵だけ食べ続けると飽きてしまうものです。そこで、卵と組み合わせて食べると、味&栄養バランスも整うビタミンCや食物繊維などを含む食材をあげてもらいました。

筋肉だけではなく、健康なカラダづくりのためにも栄養を意識した食事を摂りましょう。

◆ごはんや食パンなどの炭水化物と一緒に
卵かけごはん、ごはんと目玉焼き、パンとゆでたまご など

◆ブロッコリーやパプリカ、トマトなど卵に唯一含まれないビタミンCを多く含む野菜と
→温野菜サラダ(ブロッコリー・トマト)+ゆで卵 など

◆果物とセットに
→ビタミンCを多く含むいちご、キウイ、グレープフルーツ など

[監修者プロフィール]
深野祐子(ふかの・ゆうこ)
管理栄養士・ジョギングインストラクター。Japanマラソンクラブでインストラクター兼フードアドバイザーとして市民ランナーに向け走り方の指導や食事の指導を行なう。

<Text:京澤洋子(アート・サプライ)>

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