アイスバス(氷風呂)の効果と入り方。温度や浸かる時間は。疲労回復や筋肉痛対策になる? (1/2)
トレーニング後の疲労回復や筋肉痛解消のため、「アイスバス(氷風呂)」を利用するアスリートが増えてきました。しかし、その効果や正しい入り方については、さまざまな意見があります。ここでは、アイスバスのメリットとデメリット、温度、浸かる時間、注意すべき点について解説します。
アイスバス(氷風呂)の効果とメリット
筋肉の炎症を抑えるために、冷却が有効な方法であることには疑問の余地がありません。アイスパックやスプレーが患部のみを部分的に冷やすのに対し、アイスバスは全身あるいは下半身全体を一気に冷やすことができるのが最大のメリットです。
激しい運動を行った直後は体温が上がり、筋肉が腫れます。アイスバスに入って体温を下げると、血管が収縮して体の中心部から手足の先へと血流が促進され、筋肉の腫れを抑制すると言われているのです。
また、高ぶった神経を抑え、心拍数を整える効果もあるとされています。
米国の高校や大学のスポーツ施設でよく見られるアイスバス。温度や水流の調整ができる
アイスバス(氷風呂)の入り方
多くの治療法の例にもれず、アイスバスについても、その効果を肯定する説、否定する説の両方があります。これについては、それぞれ異なった研究結果が報告されている状況です。
ここでは、一般的に効果があるとされるアイスバスについて、取り組み方と注意点をご説明します。
運動終了後15分以内に、11~15度の水に8~10分浸かる
アイスバスの方法はいたって簡単。運動後できるだけ早く(運動終了後15分以内)、11~15度の水に8~10分浸かるだけです。
実際に行うとなると、かなりの気合いと忍耐が必要になります。水泳プールの適温は26~31度ですし、よくサウナに設置されている水風呂の水温は17~20度です。
アイスバスはさらに低い水温となるため、水に氷をたくさん入れます。慣れないうちは控えめの水温、短めの時間から始めた方がよいでしょう。
次:アイスバスを行うときの注意点