筋肉痛、なぜ起きる?原因、症状が出やすい運動、痛みを和らげる対処法 (2/3)
筋肉痛になってしまったときの対処法
アイシングで筋肉の炎症を抑える
運動で熱を持った筋肉に対してアイシングすることで、炎症を抑えることができます。氷嚢やビニール袋に氷水を作り、筋肉に10~20分当てて冷やしましょう。運動直後に行うと効果的です。
セルフマッサージを行う
手のひらと指で、筋肉痛を起こした部位を1分ほど揉んであげましょう。指で押すのも効果的です。ストレッチポールやテニスボール、ペットボトルの上でコロコロするだけでOKです。
低周波治療器によるマッサージも、筋肉痛を緩和するとされています。
アクティブレスト(積極的休養)を行う
筋肉痛が出ているときでも、ウォーキングなどの軽い運動を行うことで血行が促進され、筋肉痛を早く解消することができます。
お風呂に入ってカラダを温めるのも効果的でしょう。水の浮力によって抗重力筋の負担が減り、筋肉の緊張が重力から解放されるのです。
アクティブレストとは日本語で「積極的休養」と呼ばれ、その名の通り積極的にカラダを動かすことによって疲労回復効果を高める方法です。「カラダを動かすと、さらに疲れるのでは」と思う人がいるかもしれません。しかし運動などでカラダを動かすと、血行がよくなって疲労物質の排出が促され、疲労回復の効果が高まるのです。
“家でゴロゴロ”じゃ疲れはとれない?疲労回復を高める「アクティブレスト」の種類と効果 より
筋肉痛を予防する方法
事前にマッサージやストレッチを行う
数日前から筋肉痛になりそうな部分をマッサージしておき、運動後の数日間も同じくマッサージを行うと、予防につながると言われています。
くわえて、運動前には動きながら体をほぐすダイナミックストレッチを、運動後はゆっくり体を伸ばすスタティックストレッチを念入りに行いましょう。
日頃から運動習慣をつけておく
日頃からこまめに動いて筋線維を丈夫にしておくことも予防につながります。よく歩く、階段を使うなど日常動作から始めてみましょう。
事前に漢方薬を飲んでおく
スポーツをする人が使う漢方薬として知られているのが「芍薬甘草湯」(しゃくやくかんぞうとう)です。
筋肉痛や脚のツリなどによく効き、速効性も期待できます。筋肉痛を引き起こしやすい人は、運動前に「芍薬甘草湯」を飲んでおくという人も多いようです。
関連記事:筋肉痛には“芍薬甘草湯”、関節痛には“疎経活血湯”。専門家に聞いた「スポーツと漢方」
病院に行った方がいい筋肉痛とは
筋肉痛は1週間あれば治ることが多いのですが、それを過ぎても痛みが持続し、日常生活に支障をきたすようなら、肉離れの可能性もあるため受診するほうがいいと、アスレティックトレーナーの鴻﨑さんは語ります。
また、トレーニングした部位が非常に固く張りすぎているときも受診したほうがよいとのこと。
筋肉痛にまつわるギモン
筋肉痛のときも筋トレしていい?
超回復の理論にも基づき、トレーニングを続けるにしても1日行ったら1日休むというように休息を入れてあげましょう。
痛みのせいでフォームが崩れたり、可動域が狭まってしまうと、トレーニングの効果も半減です。どうしても行う場合は、筋肉が伸びすぎないよう強度と回数を調整しましょう。