
内臓脂肪の効率的な落とし方。食事と運動のポイントとは[医師監修] (1/4)
- 健康
- 2023年1月4日
体につく脂肪には、内臓脂肪や皮下脂肪などいくつかの種類があり、それぞれつき方や落とし方などに違いやコツがあります。では、その特徴や違いとはどのようなものなのでしょうか。
そこで今回は、脂肪の見分け方やチェック方法のほか、皮下脂肪・体脂肪との違い、内臓脂肪がついてしまう原因や体への影響について解説します。
内臓脂肪を減らすには、どんな方法があるのか。また、食事や日常生活で注意したいことやおすすめの運動には、どんなものがあるのか。
医療法人社団たいなTAINA渋谷クリニックの循環器内科医師の原田明子先生に解説していただきます。
<このページの内容>
内臓脂肪とは。皮下脂肪とはどう違う?
日頃よく目に耳にする「内臓脂肪」や「皮下脂肪」、「体脂肪」という言葉。これらはすべて脂肪ですが、どんな違いや特徴があるのでしょうか。
内臓脂肪とは
内臓脂肪は内臓周辺に蓄積する脂肪で、とくに胃や腸を覆う膜につくため、お腹まわりを中心に上半身に多く脂肪がつきます。男性と女性では男性の方につきやすく、短期間で蓄積される一方、減らしやすいことが特徴です。
また、内臓脂肪型肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が2つ以上組み合わさると、心臓病や脳卒中などになりやすい病態のメタボリックシンドローム(通称:メタボ)となります。
しかし、内臓脂肪が蓄積されているのに、見た目には太って見えない“隠れ肥満症”の人もいますので、注意が必要です。
皮下脂肪とは
皮下脂肪は皮膚のすぐ下、筋肉との間に蓄積されます。お尻や太ももなど下半身にとくに多くつきますが、二の腕などにもつき、全身につきます。
こちらは女性の方がつきやすく、少しずつじわじわとつき、減らしにくいといった特徴があります。
体脂肪とは
体脂肪とは、体に貯えられた脂肪の総称をいいます。
よく聞く「体脂肪率」は、体重に占める体脂肪の比率を表す数値のことで、男性で25%以上、女性で30%以上になると体脂肪量過剰(厚生労働省)とされています。
内臓脂肪と皮下脂肪は見分けられる?
内臓脂肪と皮下脂肪では脂肪がつく場所が異なるため、体形の変化や皮膚の感触、表面温度などで見分ける方法があります。自分がどのタイプなのか、チェックしてみましょう。
◎体型でチェック
太ももやお尻など下半身を中心に脂肪がつく「洋ナシ型」体型は、皮下脂肪型肥満。お腹に脂肪がついて大きく膨らんで丸いリンゴのように見える「リンゴ型」体型は、内臓脂肪型肥満。
◎皮膚の感触の違いでチェック
皮膚がやわらかく、皮膚の表面からつまめるのが皮下脂肪。皮膚が張っているような感触で、皮膚の表面がつまみづらいのが内臓脂肪。
◎皮膚表面温度でチェック
皮下脂肪は保温の役割を持つため、基本的に触ると温かい。一方、冷えているように感じたら内臓脂肪だと考えられる。
また、簡単な判断方法として、ウエストとヒップのサイズを計り、その比が0.9を超える場合は内臓脂肪型肥満、0.9以下なら皮下脂肪型肥満といわれます。
内臓脂肪が増える原因とは。食事や運動で解消できる?
一体、なぜ内臓脂肪が増えてしまうのでしょうか。そのおもな原因には、以下のようなことが要因としてあげられます。