フィットネス
2021年12月14日

4分間のHIIT(ヒット)「タバタ式トレーニング」のアレンジメニュー (1/2)

 タバタ式トレーニングは、心肺能力向上を目的としたプロトコルです。その目的とは異なるのですが、“20秒間の高強度運動と10秒間の休憩を1セットとして8ラウンド行う”というタバタの時間形式を利用した、筋持久力アップメニューがあります。

 タバタの運動時間は20秒×8回(2分40秒)です。2分40秒の間、腕立て伏せをやれと言われたら、大抵の人にはできないでしょう。しかし、それを20秒間に区切ることで、なんとなく「できるのではないか」と思わせてしまう心理的テクニックも兼ねたワークアウトメニューです。

タバタ式トレーニングとは

 タバタは非常にシンプルなプロトコルです。20秒間の「強度の高い(キツイ)運動」と、10秒間の「休息」あるいは「負荷の軽い運動」を1ラウンドとして、それを8ラウンド繰り返すというもの。合計所要時間は3分50秒のインターバル・トレーニングです。

 重要なのは1ラウンド目から8ラウンド目までを通して、20秒間をずっと最大心拍数に近いレベルで休みなく動き続けることです。

 

タバタ式トレーニングで期待できる効果

 田畑教授による研究の結果、このプロトコルで心肺能力が飛躍的に向上することが証明されました。しかも、有酸素運動エネルギー(長距離走など)と無酸素運動エネルギー(短・中距離走など)の両方に効果があることもわかっています。

よく用いられるワークアウトメニュー

 タバタでは運動メニューは特に指定されませんが、よく用いられるワークアウトメニューとしては、フィットネスバイク、インターバル走(ダッシュとジョギングを繰り返す動き)、水泳、バーピー、なわとび、マウンテンクライマー、懸垂などです。

タバタ式トレーニングを活用したワークアウトメニュー

メニュー1「Tabata This」

 各メニュー(約4分間)を5セット行います。

やり方

 指定された動作を20秒間できる限り多く行い、その後、10秒間の休憩を取ります。それを8ラウンド繰り返します。これで1セットです。

 8ラウンド繰り返したうち、もっとも少ない回数がスコアとなります(1ラウンド目に20回こなしても、8ラウンド目が0回なら、スコアはゼロ)。

メニュー内容

◆1セット目:ローイング

20秒+10秒の休憩×8回

(1分間休み)

◆2セット目:自重スクワット

20秒+10秒の休憩×8ラウンド

(1分間休み)

◆3セット目:懸垂

20秒+10秒の休憩×8ラウンド

(1分間休み)

◆4セット目:腕立て伏せ

20秒+10秒の休憩×8ラウンド

(1分間休み)

◆5セット目:腹筋運動

20秒+10秒の休憩×8ラウンド

(1分間休み)

全セット・全ラウンド同じ回数をこなすのが理想

 連続して動作がこなせず動きが止まってしまうと、タバタが本来持つ心肺能力への効果は望めません。そのときは、筋持久力のテストとして捉えるとよいでしょう。理想は、1~8ラウンド目まで同じ回数をこなすこと。その回数が多ければ多いほど効果的です。

 ローイングや懸垂用の鉄棒がない場合は、自重スクワットと腕立て伏せ、腹筋の3セットだけを行っても十分に効果があります。

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