タンパク質の多い食品一覧と、コンビニでおすすめの高たんぱく質食品
人の体はおもに水分とタンパク質でできており、タンパク質はその他の栄養素とともに体の機能を正しく調節して維持する役割を持っています。
どんなタンパク質をどれだけ摂取したらいいか。
それは個人の活動量や運動習慣によって異なるため、自分に合った量や摂取方法を理解することが大切です。
本記事では、タンパク質の多い食品やコンビニで買える高たんぱく質商品、1日に必要な量をどう摂るかなどを解説します。
<このページの内容>
タンパク質の多い食品一覧
下記は、タンパク質が多く含まれている食品のタンパク質量を表したものです。単品食いを避け、バランスよく工夫して摂取しましょう。
※表示は100gあたりのタンパク質含有量です。
肉類
鶏ささみ・・・23.9g
鶏もも・・・19.0g
豚ロース・・・19.3g
豚ばら・・・14.4g
牛もも・・・19.5g
牛ヒレ・・・20.8g
魚介類
さんま・・・18.1g
めかじき・・・19.2g
まいわし・・・19.2g
ぶり・・・21.4g
さわら・・・20.1g
まだい・・・20.6g
卵
全卵・・・12.2g
卵黄・・・16.5g
卵白・・・10.1g
※卵Mサイズ1個の重さ=50g
大豆製品
豆腐(木綿)・・・6.6g
豆腐(絹ごし)・・・4.9g
納豆・・・16.5g
豆乳・・・3.6g
きな粉・・・36.7g
おから・・・6.1g
乳製品
牛乳・・・3.3g
ヨーグルト(低脂肪)・・・3.7g
プロセスチーズ・・・4.5g
生クリーム・・・1.9g
アイスクリーム・・・6.8g
バター・・・0.1g
コンビニで買える、高タンパク質が多い食品
忙しい人や面倒くさがりの人は、コンビニ商品が便利です。ここからはおすすめの高たんぱく質商品を、各社ごとに紹介します。
ファミリーマートではこれを選びました
ファミリーマートでは、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する傾向の若年層向けに、片手で手軽にタンパク質が摂れるよう、オリジナル商品を販売しています。
特におすすめの商品は下記の2つです。
- タンパク質6.7g海鮮スティック プレーン
- タンパク質が摂れる!ローストチキンのパスタサラダ
ローソンではこれを選びました
ローソンは、健康に関する大切なテーマを10個あげた「健康10テーマ」として、商品開発に取り組んでいます。とくにタンパク質は大切な栄養素の一つであるため、さまざまな種類の商品を販売しています。
特におすすめの商品は下記の2つです。
- タンパク質が摂れる 蒸し鶏と玉子のサラダ
- NL タンパク質10gが摂れる ショコラ
セブンイレブンではこれを選びました
セブンイレブンでは、大豆ミートや全粒粉を使った高タンパク質を含んだ商品を取り揃えています。
特にサンドイッチは、ローストチキンやゆで玉子など高タンパク質の具材を使うことが多いのも特徴のひとつ。
おすすめの商品は下記です。
- 全粒粉タンパク質が摂れるチキン&エッグ
- タンパク質が摂れる サムゲタンスープ
1日にどれくらいタンパク質を摂ればいいの? 必要なタンパク質量の目安
1日に必要なタンパク質の量は、年齢や性別、日頃の運動量や妊娠中かどうかによって異なります。
厚労省の日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、18歳以上の1日のタンパク質摂取推奨量は以下となっています。
- 一般成人 男性(18歳以上)・・・65g
- 一般成人 女性(18歳以上)・・・50g
- 中高生・・・55~65g
- 子供(12歳以下)・・・30~50g
1日で摂取することが難しい場合には、1週間のトータルで考えてみましょう。他の栄養素とも組み合わせて、バランスよく摂ることが大切です。
- 筋トレしている人・・・体重1kgあたり1.2~1.7g
- ダイエット中の人・・・体重1kgあたり1.0g
- 妊娠中の人・・・妊娠初期0g, 中期+10g, 後期+25g
筋トレやダイエット中の人はもちろんですが、妊娠中も積極的にタンパク質を摂りたいものです。
タンパク質は、臓器を作るためにとても大切な栄養素です。妊娠初期には特に増やす必要はありませんが、妊娠中期になったら10g、妊娠後期では25g増やすことが推奨されています。
調理が大変な時には、カステラやヨーグルト、プロテインバーなどからも手軽に摂ることができます。
プロテインドリンクだけでいい?
プロテインドリンクも手軽で便利ですが、摂取量だけで判断すると栄養バランスを崩してしまう可能性も。
肉や魚、野菜などと組み合わせて、なるべく食事から摂ることをおすすめします。
タンパク質が不足するとどうなる? 考えられるデメリット
タンパク質が不足すると、体にさまざまな不調が起こるようになります。どんな不調が起きてしまうのかご紹介します。
基礎代謝が低下する
タンパク質が不足すると、筋肉の量が減っていきます。
筋肉は人が最低限必要とするエネルギーを作り出していますが、その筋肉が減ると人が安静時に消費する「基礎代謝」が低下してしまい、筋力も低下して、運動能力に支障が出るようになります。
とくに、高齢者は足の筋力が弱ると歩行困難を引き起こす可能性があるため、タンパク質摂取のうえ、適度な運動で基礎代謝を維持するように気をつけましょう。
免疫機能が低下する
人を病気から守ってくれる免疫力は、タンパク質のアミノ酸を材料とする免疫細胞が、グルタミンというアミノ酸をエネルギー源として働いてくれることで機能しています。
タンパク質が不足すると、免疫機能が正しく働かなくなるため、免疫力が低下してウイルスや細菌に感染しやすくなってしまいます。
体内で一定の免疫力を維持するためにも、良質なタンパク質をバランスよく摂取するようにしましょう。
爪・肌・髪の質が低下する
爪や肌、髪の毛はケラチンというタンパク質からできています。
タンパク質が不足すると、爪や肌、髪の毛のコラーゲン量が足りなくなり、うるおいや弾力がなくなります。爪が割れやすくなり、髪の毛がパサパサになって、肌はシワやたるみが目立つようになってしまいます。
必要な栄養は他の臓器に優先的に使われるため、爪や肌、髪の毛などにこうしたタンパク質不足の症状が現れるときは要注意です。
タンパク質を食品から効率よく摂るには
タンパク質を摂取することがとても大切なことはわかりました。では、食品から効率よく摂るには、どうしたらいいでしょうか。
複数の食品からこまめに摂る
肉や魚、野菜、牛乳やチーズのような乳製品など、複数の食材を組み合わせてこまめに摂ると、効率よくタンパク質を摂取できます。
たとえば、以下のように別々の食材を少量ずつ組み合わせてみましょう。
- 小魚とアーモンド
- ほうれん草とささみの和え物
- アボカドとトマトのサラダ
- ひじきと豆腐の白和え など
糖質と一緒に摂る
タンパク質と糖質を一緒に摂ると、体内のタンパク質分解を抑制することができます。
糖質というのは、ご飯・パン・麺類などの穀類や芋などに多い栄養素です。糖質を一緒に摂ると、タンパク質から筋肉を作りやすくなる働きがあり、筋肉からのエネルギー分解の力が弱まります。
主食を糖質にして、おかずを高タンパク質の食材にすれば、効率よく同時に摂ることができます。
ビタミンB6と一緒に摂る
体内に摂りこんだタンパク質を分解して、免疫力アップやコラーゲンの生成などの働きを助けるには、ビタミンB6が必要です。
タンパク質の摂取が増えれば増えるほど、ビタミンB6の摂取も大切になります。ビタミンB6を多く含む食べ物には、レバーや鶏ささみ、ドライトマト、ブロッコリーなどがあります。
蒸したり和えたりして、効率よく摂取しましょう。
監修・執筆者プロフィール
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
【参考URL】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
農林水産省 食事バランスガイド
厚労省審議会資料「タンパク質」
健康長寿ネット
<Edit:編集部>