筋トレ「スクワット」はどこに効く?正しい姿勢とやり方、回数、フォームの種類まで (3/3)
スクワットの種類とやり方【全4種類】
ワイドスクワット
- 足を腰幅より広く開き、つま先は膝と同じ向きにする
- お尻を後ろへ突き出すように、股関節から折り曲げる
- 太ももが床と平行になるまで下ろしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
足幅を大きく広げ、つま先を外に向かせるワイドスクワットでは、太ももの内側(内転筋)、股関節の奥(腸腰筋)、お尻上部(中殿筋)も鍛えることができます。
ぐらつく人や骨盤が広い女性はワイドスタンススクワットのほうがやりやすいかもしれません。
スプリットスクワット
- 背筋を伸ばして足を前後に大きく開く
- 両膝を曲げながら、腰を落としていく
- 膝を曲げて、地面ギリギリまで腰を落としていく
通常のスクワットは足を左右に開きますが、スプリットスタンススクワットは前後に開きます。後足を鍛えるランジに似たポーズですが、前足を意識するランジとは異なり、こちらは後ろ足を意識します。
ブルガリアンスクワット
ベンチや椅子などに後ろ向きで立ち、片足の先を乗せて行います。
- イスから60~90cm離れ、後ろ向きで立つ。
- イスに足先か足の甲を乗せ、反対側の脚は前に出す。
- 背筋を伸ばし、ゆっくりと前方の脚を曲げていく。
- 90度まで曲げたら、元の姿勢に戻す。
骨盤を正面に向け、ひざとつま先はまっすぐ前に出しましょう。
足の開きが小さいとお尻ではなく太ももの前側に刺激が入り、太くたくましい足に鍛えられます。太ももを細くしたい人は注意しましょう。
スクワットジャンプ
- かかとを少し浮かせて足を肩幅に開き、しゃがむ
- 膝が伸びきるようにジャンプをしながら両手を上げる
- かかとを少し浮かせて着地する
- この動作を繰り返します
関連記事:基礎体力を上げる自重筋トレ「ジャンプスクワット」のやり方
スクワットの深さにも種類がある
- クォータースクワット:膝を45度程度まで曲げてしゃがむ。
- ハーフスクワット:膝を90度程度まで曲げてしゃがむ。大殿筋メインに効く。
- パラレルスクワット:地面と太ももが平行になるくらいの深さでしゃがむ。もっとも一般的。
- フルスクワット:完全にしゃがみ込む。難易度はもっとも高い。
さらに負荷をかけて強度を高める方法
自重で行うスクワットは効果が薄いというウワサも耳にしますが、負荷を高めることでさらなる効果が期待できます
ケトルベルやバーベルなどを使用するのもいいですが、ここでは道具いらずのテクニックを紹介します。
セット間の休憩時間を短くする
インターバルを10~30秒くらいにしてみましょう。
可動域をできるだけ大きくする
可動域を大きく使ってトレーニングを行うことで、筋肉全体に負荷がかかり、力を発揮している時間も長くなるため負荷が高まります。
可動域ストレッチは、スクワットだけでなくどの筋トレにも有効です。
関連記事:筋トレ効果をもっと高めたいときに。可動域を広げる自重トレーニング3選
番外編! バーベルを使ったスクワットのやり方
バーベルを担ぐスクワットは、バーベルを体の後ろにするバック・スクワットがもっとも一般的です。
しかしその他にも、フロント・スクワットやオーバーヘッド・スクワットなどのバリエーションがあり、それぞれ鍛えやすい部分とトレーニング効果が異なります。
バック・スクワット
- 鍛える箇所(メイン):殿部、ハムストリングス、大腿四頭筋
- 鍛える箇所(サブ):ふくらはぎ、腰、背中
- 扱う重量:もっとも重い
バーベルを体の後ろで担ぐスクワットです。さらにバーベルを高い位置(首の根っこ)にするか、やや低い位置(肩の後ろ)にするかで、効かせやすくなる筋肉群は微妙に異なってきます。
ここで紹介しているのは、高い位置のバック・スクワットです。
バック・スクワット(前から見たフォーム)
バック・スクワット(横から見たフォーム)
両手を肩幅よりやや広めにしてバーベルを握り、後はエアー・スクワットと同じ動作を行います。
フロント・スクワット
- 鍛える箇所(メイン):殿部、ハムストリングス、大腿四頭筋
- 鍛える箇所(サブ):ふくらはぎ、腰、背中、上腕二頭筋
- 扱う重量:やや軽い
バーベルを体の前方で担ぎます。手のひらを上に向けて、肘をバーベルの前方でなるべく高く上げましょう。この姿勢をフロント・ラックと呼び、肘と手首の角度を固定してスクワットを行います。
肩や手首の柔軟性に欠ける人にとっては、やや難しい動作でしょう。
フロント・スクワット(前から見たフォーム)
フロント・スクワット(横から見たフォーム)
バーベルの持ち方以外の動作はバック・スクワットと同じです。ただし上記の理由から、扱える重量はやや軽くなります。
また、どうしても姿勢が前屈みになりがちなので、そのことを意識することによってフォームの修正に役立つでしょう。
オーバーヘッド・スクワット
- 鍛える箇所(メイン):殿部、ハムストリングス、大腿四頭筋
- 鍛える箇所(サブ):ふくらはぎ、腰、背中、肩、上腕二頭筋、上腕三頭筋
- 扱う重量:もっとも軽い
バーベルを広く握り、頭上に固定したままで行うスクワットです。肘を伸ばした状態でロックし、脇の裏を正面に向けましょう。この姿勢をアクティブ・ショルダーと呼びます。
バーベルをこの位置に維持するためには上半身の筋力、バランス、そして柔軟性も重要な要素になります。
オーバーヘッド・スクワット(前から見たフォーム)
オーバーヘッド・スクワット(横から見たフォーム)
もっとも難易度が高く、扱う重量はもっとも軽くなるスクワットです。筋力や柔軟性に欠ける筋トレ初心者は塩ビパイプなどから始めてください。
<Text&Photo:編集部>