高カカオ(ハイカカオ)チョコレートの効果と食べ方。健康やダイエットにいいってホント? (2/3)
「また、カカオには「テオブロミン」という苦味成分が含まれており、セロトニンの働きを助け、気持ちを落ち着きリラックスさせる効果も期待できるといわれています」とも。
テオブロミンは、カカオの学名であるテオブロマ(ギリシャ語で「神様の食べ物」の意味)に由来し、自然界ではほぼカカオのみに含まれる成分で、大脳皮質に作用して集中力を高め、自律神経を調整します。さらに中枢神経を穏やかに刺激して血行を促進し、認知機能や記憶力の向上やストレスを緩和する働きをします。
甘くてほろ苦いチョコレートを食べるとなぜか心がほぐれてちょっぴり幸せな気持ちになりますが、幸せホルモンのセロトニンの働きを助けてくれているからだったんですね!
ところで、同じカカオを原料とするココアにも高カカオ(ハイカカオ)チョコレートと同じ効果があるのでしょうか。
「やはりカカオに含まれるポリフェノールの優れた抗酸化作用に期待が集まります。ココアパウダーでも同様のメリットは得られます。ただし、無糖のピュアココアを選ぶようにしましょう」と、佐藤さん。
寒い日に飲む甘いココアは、カラダの中からじんわり温まってやっぱり幸せ気分にしてくれますよね。砂糖の入れすぎには注意して、ほろ苦さを楽しむのもいいかもしれませんね!
食べて痩せる⁉ 高カカオ(ハイカカオ)チョコレートの効果的な食べ方
カカオポリフェノールには食物繊維も豊富で、腸内環境を整えて便通を促す作用があり、ダイエットの大敵である便秘を改善してくれます。
また、前述したとおり、血液中のコレステロール値を正常化する作用によって基礎代謝アップが期待でき、基礎代謝を高めてエネルギー消費されやすくなることでダイエットに有利に働きます。
では、1日にどれぐらいの量の高カカオ(ハイカカオ)チョコレートを食べればいいのか? 食べるのにいいタイミングはあるのか?
「まずは嗜好品として、食事バランスガイドを参考に1日200kcal程度の量になるようにしましょう」と、佐藤さん。
チョコレートの種類により多少異なりますが、たとえばロッテの『カカオの恵み72%』であれば1枚(標準4g)あたり24kcalなので、約8~9枚となります。
食べるタイミングとしては、「一度に食べるのではなく、午前中の間食に、午後の間食になどと、分けて食べることをおすすめします」とのこと。
また、ポリフェノールとともに食物繊維も豊富に含む高カカオ(ハイカカオ)チョコレートは、食事の30分ほど前に食べれば、野菜に含まれる食物繊維などを先に摂取することで、食後血糖値の上昇を防ぐ「ベジファースト」と同じ効果が期待できるでしょう。
なお、筋トレやランニングなどのトレーニングへの効果としては、カカオポリフェノールの抗酸化作用の活性酸素除去により疲労回復が期待できます。高カカオ(ハイカカオ)チョコレートにはカフェインも含まれているので、運動時の集中力アップにも役立ちます。