インナーマッスルとは。鍛え方とトレーニングメニュー (4/4)
もちろん、これは正しい情報とはいえません。たしかにインナーマッスルは重要ですが、それと同様にアウターマッスルも同じくらいの重要性を持ちます。
インナーマッスルが流行ったときには、プロのアスリートを指導するトレーナーでさえインナーマッスルの方が重要だと語っている人も多かったようです。
しかし、それはあくまでも、自分が教えているプログラムの効果の高さをアピールする意味合いが強かったのではないでしょうか。
もし「アウターマッスルは使えない筋肉。動けるカラダになるためにはインナーマッスルが重要」などというトレーナーがいれば、要注意です。
負荷の高いエクササイズではインナーマッスルを刺激できない?
インナーマッスルをピンポイントで刺激するためには、軽い負荷で行う必要がある。これも、インナーマッスル人気が高いときによく聞いた言葉です。しかし、実際はそうではありません。
高負荷のトレーニングでも、しっかりインナーマッスルを刺激できます。むしろ、そちらの方が刺激されるでしょう。アウターマッスルだけ刺激される、インナーマッスルだけ刺激されるということはないのです。
インナーマッスルもアウターマッスルも、双方が力を発揮することでカラダがスムーズに動きます。
インナーマッスルを鍛えれば痩せる?
インナーマッスルを鍛えることによって代謝が上がり、痩せることができると紹介されているダイエットグッズがあります。しかし、これは大いに疑問です。
インナーマッスルは小さい筋肉です。そんな小さな筋肉を鍛えることでどれだけ、本当に代謝量が増えるのでしょうか。
代謝量を増やしたいなら大きな筋肉を鍛える方が効果的であることは、ダイエット経験者であれば誰もが知っているはずです。
インナーマッスルトレーニングに役立つ器具
バランスボール
バランスボールは不安定な性質を持つため体幹部にかかる刺激が多くなり、筋肉のバランスを整える効果が高まります。
また、バランスボールの弾性を活用することによって、床の上ではできない動作が可能となり、筋肉を刺激する範囲もそのぶん広がります。
また、ボールの上に寝そべるだけで、腹筋や背筋を気持ちよく伸ばすことができます。
関連記事:バランスボール、乗るだけで痩せる効果はある?メガロストレーナーが解説
BOSU(ボス)
「BOSU(Both Sides Up:ボス)」は、通常のバランスボールとは異なり、半円形となっています。
バランス感覚の向上と体幹強化が期待でき、バランスボールが難しくて扱えない初心者にオススメのアイテムです。
関連記事:半円形バランスボール「BOSU(ボス)」の効果的な使い方と、体幹トレーニング5種目
[筆者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Edit:編集部/Text:和田拓巳、編集部>