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2023年9月4日

プロテインは筋トレ後すぐの「ゴールデンタイム」じゃないと効果ない?元ボディビルダーの大学教授が解説 (6/8)

「ここで注意していただきたいことは、必要以上のプロテイン摂取は体脂肪の蓄積につながるということです。運動強度や代謝の状態は各個人で異なるため、実際に必要なたんぱく質の量も各個人で異なります。自身の身体の変化を客観的に見ることで、付加的なたんぱく質の必要量を判断していただければと思います。」(御堂先生)

必要なたんぱく質量は個人によって異なる。ですが、筋トレをするときは〇gくらいのたんぱく質量を摂る……などの基準を見たことがあります。

「一般にレジスタンス運動を実施するときのたんぱく質必要量は、2~3g/kg体重/日と言われてきましたが、なぜでしょうか? 前述の1.6g/kg体重/日の『1.6』を整数で四捨五入すれば『2』になりますが、切り上げ過ぎている気がします。最近では、サプリメントメーカーも根拠を重視しているのか、『3』という数値をあまり見かけなくなりました。私は、この数値は海外のプロボディビルダーの経験値によるものであったと推測しています。」(御堂先生)

「彼らは、アナボリックステロイドや成長ホルモンといった筋肉増強剤を使用していることが多く、その場合の必要量が3g/kg体重/日、あるいはそれ以上だったのでしょう。また、筋肉増強剤を使用しないナチュラルボディビルダーがコンテスト準備期(きびしい食事制限と長時間の運動により体脂肪を極限まで減らす時期)において、筋量を維持するために、除脂肪体重あたりで2.3~3.1g/kg(仮に体脂肪率10まで減量が進んだ時点では体重あたり2.12.8g/kg)のたんぱく質が必要であったという報告もあります 19)。しかし、身体を酷使し、1gでも多くの筋量を増やすことに極端にこだわり、競技としてボディビルを行うアスリートの数値をそのまま受け入れるべきではないと思います。」(御堂先生)

たしかに、一般人とは大きくかけ離れたプロボディビルダーを基準に飲んでいたら、それだけですごいカロリーになりそうです。自分の体重や活動量に合ったたんぱく質量を見つけ、かつカロリーオーバーにならないよう食事量や内容を調整する必要がありそうですね。

では、普段の食事で必要量のたんぱく質が摂取できないことが多く、食事摂取基準の数値を目標にプロテインを飲む場合は、どんな飲み方が適しているでしょうか。

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