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2023年9月4日

プロテインは筋トレ後すぐの「ゴールデンタイム」じゃないと効果ない?元ボディビルダーの大学教授が解説 (5/8)

間食はいつ摂るのがおすすめでしょうか?

「間食での摂取のタイミングとしては、食事間の時間が長いときに、その間で摂取すればよいと思います。先にゴールデンタイムの存在を否定しましたが、筋トレ後の摂取に問題があるわけではないので、このタイミングでも構いません。また、一般に効果的と言われている就寝30分前のタイミングでもよいと思います。ちなみに、このように言われているのは、就寝30分前のプロテイン(吸収の遅いカゼイン)摂取により、就寝中の筋たんぱく質の合成が高まることや、筋量を増加させる可能性があるという複数の研究結果があるためです 15)。とくに悪いタイミングではないと思いますが、これらの研究結果は、単にたんぱく質の摂取量が増えたために起きたとも考えられますので、こだわり過ぎる必要はないと思います。」(御堂先生)

昼食から夕食の間が長いとき、3時のおやつにプロテインを飲むのも良さそうですね。プロテインの種類はとくにこだわらなくてもよいのでしょうか?

「プロテインの種類をホエイ、カゼインおよびソイプロテインのどれでもよいとしたことにも根拠があります。筋肥大や筋力増強を目的とした場合、プロテインの種類による違いは認められないという複数の研究結果があるのです 16,17)。ところが、一般に筋肉をつけたいときは吸収の早いホエイがよく、筋肉を維持しつつ減量したいときはソイプロテインがよいと言われています。」(御堂先生)

はい、とてもよく聞く話です。

「たしかにホエイの吸収速度は速いのですが 18)、体内でのたんぱく質の合成速度には限界があるため、過剰なたんぱく質はエネルギー供給源となるATPの合成や体脂肪への変換など別の形で消費されることになります。つまり、早い吸収が必ずしもメリットにならないのです。また、食事と一緒に摂取する場合、他の成分の影響でホエイ単独の吸収速度よりも遅くなると考えられ、プロテインの種類による吸収速度の差がなくなる可能性もあります。」(御堂先生)

プロテインを飲み過ぎると体脂肪になるという話もよく聞きます。やはり過剰な摂取は吸収しきれないだけでなく、体脂肪増加の要因にもつながると御堂先生は語ります。

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